FDA、デノスマブのバイオシミラーを複数承認 重度低カルシウム血症の安全警告も更新
FDAがデノスマブのバイオシミラーを承認し、同時に高度な慢性腎臓病患者における致死的な低カルシウム血症のリスクについて警告を強化した。新薬の登場により経済的負担の軽減が期待される一方、厳格なモニタリングが不可欠となっている。
米国食品医薬品局(FDA)は2025年後半、骨粗鬆症薬「プラリア」および骨修飾薬「ランマーク」のバイオシミラー(バイオ後続品)を相次いで承認した。これを受け、高度な慢性腎臓病(CKD)患者における重篤な低カルシウム血症のリスクについて、リスク評価・緩和戦略(REMS)に基づく安全情報が更新された。
承認されたのは、Boncresa、Oziltusなどの複数のデノスマブ・バイオシミラーだ。デノスマブは骨吸収を抑制するモノクローナル抗体で、がんや骨粗鬆症の治療に広く用いられているが、透析患者を含むeGFR 30 mL/min/1.73m²未満の高度腎機能障害患者では、投与後に血清カルシウム値が極端に低下するリスクが高い。
FDAの報告によると、重度の低カルシウム血症により入院や死亡に至った例も確認されている。医療従事者に対しては、投与前のビタミンDやパルミチン酸ホルモン値のチェック、投与後1ヶ月間の週1回の血清カルシウムモニタリング、および腎臓専門医との連携を強く推奨している。デノスマブ製剤の米国における年間売上高は約53億ドル(約8,000億円)に達しており、バイオシミラーの登場により治療の選択肢が広がると同時に、安全管理の徹底が求められている。