Merck、Keytrudaの2028年特許満了に備えがん治療パイプラインを強化
Merck & Co.は、Terns PharmaceuticalsやCidara Therapeuticsなどの買収を通じてがん治療パイプラインを強化している。Keytrudaは依然として主要な成長原動力であり、同社は2028年までにKeytrudaのピーク時売上高が350億ドルに達すると見込んでおり、2030年までに新薬20品目の上市を目指している。
Merck & Co., Inc.は、主力のがん免疫療法薬Keytrudaと幅広い後期段階パイプラインに引き続き依存し、長期的な成長戦略を描いている。がん治療分野は同社の医薬品収益の60%以上を生み出し、Keytrudaは医薬品売上高の約55%を占める。Keytrudaは2028年に特許満了を迎えるため、Merckは買収を加速しており、2026年にはCidara TherapeuticsとTerns Pharmaceuticalsを買収し、後期段階にあるインフルエンザおよび血液・がん領域のパイプライン資産をそれぞれ獲得した。
MerckのフェーズIIIパイプラインは、社内開発の進展とM&A取引による候補薬の追加により、2021年以降ほぼ3倍に拡大した。同社は2030年までに新薬20品目の上市を計画しており、その多くはすでに上市済みだ。2025年のVerona Pharma買収により、COPD治療薬Ohtuvayreを獲得した。また、Keytrudaは2028年までにピーク時売上高350億ドルに達すると見込んでいる。
売上高成長に貢献する他のがん治療薬には、Welireg、AstraZeneca提携のLynparza、Eisai提携のLenvimaなどがある。Merckのパイプラインには、前立腺がん、腎細胞がん、血液悪性腫瘍を対象としたプログラムに加え、次世代ワクチンも含まれる。ブロックバスター候補となる主要な新製品には、21価肺炎球菌結合型ワクチンCapvaxiveと、肺動脈性肺高血圧症治療薬Winrevairがあり、いずれも好調な立ち上がりを見せている。
Merckの第2の主力製品であるHPVワクチンGardasilは、中国での需要低迷の継続と日本での需要減少により、売上高が低下している。同社の動物医療事業も主要な貢献部門であり、2030年代半ばまでに売上高が2倍以上に拡大すると見込まれている。
財務面では、Merckの株価収益率(P/E)は35.8倍で、医薬品業界全体の平均15.4倍や同業他社の平均26.9倍を上回る。割引キャッシュフロー(DCF)に基づく試算では、1株当たりの理論価値は約239ドルとなり、Merckは約45.9%過小評価されていると示唆される。Merckは直近12カ月で約140億ドルのフリーキャッシュフローを生み出し、2025年には164.7億ドルの営業キャッシュフローを計上した。
議員らは中国でのMerckの臨床試験業務を調査しており、一部の投資家はこれをリスクディスカウントとして適用している可能性がある。同社の配当利回りは最近3%近くに達し、時価総額は2026年6月18日にNYSEで株価が114.04ドルで取引された時点で約2816.5億ドルだった。