FDA、新薬承認の「2試験要件」を撤廃 1試験+確認的エビデンスに基準を変更
FDAが新薬承認の2試験要件を撤廃し、1試験+確認的エビデンスに基準を変更した。新薬開発の加速が期待される一方、安全性確保に対する懸念の声も上がっている。
米国食品医薬品局(FDA)は、新薬承認に長年求めてきた「2つの適切かつ十分に管理された臨床試験」の基準を改定し、今後は「1試験+確認的エビデンス」をデフォルトの承認基準とすると発表した。FDAのマカリー長官とプラサド副長官が『New England Journal of Medicine』に寄稿した論考で明らかにした。
2試験要件は1960年代初頭に議会が新薬の販売前に適切な臨床試験を義務付けたことに端を発する。しかし過去5年間を見ると、毎年承認される新規薬剤の約60%がすでに1試験のみに基づいて承認されていた。特にがん治療薬や希少疾患薬は以前から1試験での承認が一般的であり、今回のポリシー変更は主に一般的な疾患の治療薬に影響を与えると見られている。
マカリー長官は、この方針変更により新薬開発の急増が起こると予測している。一方で批判者は、安全性検証の水準低下を懸念し、1試験では偶然による偽陽性結果を排除できないリスクを指摘している。FDAは、現代の精密な研究手法により、バイオマーカーや実世界エビデンスなど、2つ目の試験に代わる信頼性の高い確認手段が存在すると反論している。