FDA、アストラゼネカと第一三共のDatrowayをトリプルネガティブ乳がんの一次治療として承認

FDAは、アストラゼネカと第一三共のDatroway(ダトポタマブ デルクステカン)を、PD-1/L1阻害薬の適応とならないトリプルネガティブ乳がん(TNBC)患者の一次治療として承認した。第III相TROPION-Breast02試験のデータに基づき、化学療法と比較して死亡リスクを21%低減することが示された。

米国食品医薬品局(FDA)は、アストラゼネカ(AstraZeneca)と第一三共(Daiichi Sankyo)のDatroway(ダトポタマブ デルクステカン)を、切除不能または転移性トリプルネガティブ乳がん(TNBC)を有し、PD-1/L1阻害薬の適応とならない成人患者の治療薬として承認した。5月22日に発表されたこの承認により、Datrowayは、この一次治療において化学療法と比較して全生存期間のベネフィットを示した初のTROP2標的抗体薬物複合体(ADC)となった。

本承認は、第III相TROPION-Breast02試験の結果に基づいている。同試験では、Datrowayが化学療法と比較して死亡リスクを21%低減し、全生存期間中央値を5カ月延長して23.7カ月としたことが示された(ハザード比0.79、p=0.0291)。また、Datroway投与患者では、化学療法と比較して疾患進行または死亡のリスクが43%低減した。客観的奏効率は62.5%(化学療法群29.3%)、奏効期間中央値は12.3カ月(化学療法群7.1カ月)であった。これらの結果は、2025年の欧州臨床腫瘍学会(ESMO)総会で発表された。

転移性TNBC患者の約70%は免疫療法の適応とならず、これにはPD-L1を発現していない腫瘍の患者や、その他の臨床的要因により免疫療法を受けられない患者が含まれる。こうした患者にとって、化学療法がこれまで唯一承認された一次治療選択肢であった。

本申請は、国際的な規制当局間での同時申請・審査を促進するProject Orbisのもとで審査された。この取り組みの一環として、Datrowayはオーストラリア、カナダ、シンガポール、スイスでも審査中であり、欧州連合(EU)、中国、日本でも追加審査が進められている。

Datrowayとギリアド・サイエンシズ(Gilead Sciences)のTrodelvyは、いずれも以前に米国総合がんネットワーク(NCCN)ガイドラインにおいて、TNBC一次治療のカテゴリー1推奨レジメンとして最高評価で追加されていた。ギリアドの競合TROP2 ADCであるTrodelvyは、抗PD-1/L1治療の適応とならない患者を対象とした同様の一次治療TNBC設定におけるAscent-03試験で、全生存期間に関する統計的有意性を達成できなかった。しかしギリアドは、Ascent-03試験とAscent-04試験の適応をFDAに申請しており、2026年下半期に決定が見込まれている。

3番目のTROP2 ADCである科倫博泰(Kelun-Biotech)とメルク(Merck)が提携するsacituzumab tirumotecansac-TMT)は、中国におけるTNBC一次治療の第III相試験で良好な結果を最近報告しており、メルクのグローバル第III相TroFuse-011試験では、PD-L1陰性TNBCを対象にsac-TMTの単剤療法およびKeytrudaとの併用療法が検討されている。

Datrowayは、第一三共が創製し、アストラゼネカと共同開発・商業化しているTROP2標的ADCである。現在、EGFR遺伝子変異を有する特定の非小細胞肺がん患者、およびホルモン受容体陽性・HER2陰性の切除不能または転移性乳がん患者(既治療例)に対して迅速承認されている。TROPION-Breast02試験で観察された安全性プロファイルは従来の試験と一致しており、間質性肺疾患および肺臓炎、眼科的副作用、口内炎、胚・胎児毒性などのリスクが報告されている。

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References

  1. AstraZeneca, Daiichi beat Gilead to first-line TNBC with FDA nod for Datroway · fiercepharma.com
  2. Triple-Negative Breast Cancer Clinical Trial Landscape - openPR.com · openpr.com
  3. DATROWAY Gains Priority Review for Aggressive Breast Cancer - MyChesCo · mychesco.com