Ray Therapeutics、網膜色素変性症向け遺伝子治療RTx-015がEMA PRIME指定を取得
Ray Therapeuticsは、網膜色素変性症(RP)を対象とした光遺伝学遺伝子治療薬RTx-015について、欧州医薬品庁(EMA)からPRIME指定を取得した。これは今月初めのFDAによるRMAT指定に続くもので、進行中の第I/II相試験で全用量レベルにおける視覚機能の改善が確認されている。また同社は、20年以上の規制業務経験を持つMichael Murtagh氏を最高規制責任者に任命した。
Ray Therapeuticsは、網膜色素変性症(RP)を治療する遺伝子治療薬RTx-015について、欧州医薬品庁(EMA)からPRIME(優先医薬品)指定を取得した。本指定は、重症網膜変性症患者における満たされていない医療ニーズに対応するRTx-015の可能性を認めるものであり、今月初めに米国食品医薬品局(FDA)から再生医療先進療法(RMAT)指定を取得したことに続き、本治療法の規制支援をさらに前進させるものである。
Ray Therapeuticsの主力プログラムであるRTx-015は、進行性の視力喪失と失明を引き起こす遺伝性網膜疾患であるRPを標的とした光遺伝学遺伝子治療である。単回の硝子体内注射で投与されるこの遺伝子型非依存性治療法は、遺伝子変異の種類に関わらず視覚機能の回復を目指す。
RTx-015のPRIMEステータスは、進行期RP患者を対象に実施中の第I/II相臨床試験から得られた予備的な安全性および有効性データに基づいて付与された。同試験では、すべての用量レベルで治療眼における視覚機能の改善が報告されており、本治療法の視力回復の可能性が裏付けられている。
Ray Therapeuticsの光遺伝学的アプローチは、生体工学的に設計された光感受性タンパク質を用いて網膜細胞を標的とし、網膜変性疾患における視力回復を目指すものである。同社の第2のプログラムであるRTx-021は、カリフォルニア再生医療研究所(CIRM)の支援を受けており、双極細胞を標的として、スターガルト病や地理的萎縮を伴う加齢黄斑変性などの黄斑疾患を治療する。
同社はまた、Michael Murtagh氏の最高規制責任者(Chief Regulatory Officer)就任を発表した。規制業務において20年以上の経験を持つ同氏は、腫瘍学、心血管疾患、神経学、先天性代謝異常症などの治療領域において、複数の治験薬申請(IND)、臨床試験申請(CTA)、および販売承認申請を主導してきた。Ray Therapeuticsに入社する前は、AAVantgarde Bioで規制業務担当上級副社長を務め、Vedere Bio II、Astellas Gene Therapies、BioMarin Pharmaceuticalでも規制業務の上級リーダー職を歴任した。
最高経営責任者(CEO)は、Murtagh氏の就任は、視力喪失に苦しむ患者のための光遺伝学的治療法の開発を支援する専門知識を備えたリーダーシップチームの構築に同社が継続的に注力していることを反映していると述べた。Murtagh氏は、RPにおけるRTx-015の承認取得に向けた道筋を明確にすることに特に意欲を示しており、満たされていない医療ニーズの高い患者に治療法を届けることを目標に掲げている。
RPは、光受容細胞が徐々に変性し、ほとんどの患者で完全またはほぼ完全な失明に至る遺伝性疾患である。症状には夜盲症、視野狭窄、最終的な視力低下が含まれる。世界中で50万人以上がRPに罹患していると推定されており、現在有効な治療法は存在しない。