アイルランドとカナダでインフラ迅速化策が前進、手法は対照的

アイルランドは、「重要(critical)」と指定されたインフラ事業を承認手続きで迅速化するCritical Infrastructure Billの立法計画を発表した。一方、カナダでは2025年6月に創設されたMajor Projects Officeが、法施行から6カ月を超えても13件の付託事業をまだ受理しておらず、Iqaluitの水力発電所も準州の審査を経る必要があるとして迅速化の見方が否定されている。

アイルランド政府は、Dáilの承認を条件に、「重要(critical)」と指定されたインフラ事業やプログラムを承認プロセスで迅速化するCritical Infrastructure Billの立法計画を発表した。インフラの設計が完了すると、承認プロセスに関与するすべての国家機関は、その審査を優先し、相互に協力・連携して調整することが義務付けられる。

Department of Public Expenditure, Infrastructure, Public Service Reform and Digitalisationによれば、この法案は「指定された重要インフラについて、既存の手続きの中に迅速化の経路を設け、意思決定機関による審査で事業が待ち行列の最上位に置かれるようにする」という。Departmentは今後数週間、Office of the Attorney Generalと緊密に連携して法案を起草し、可能な限り早期にOireachtasで立法手続きを開始する方針だとしている。

カナダでは、首相Mark Carneyが掲げる国家的に重要なインフラ事業を迅速化する計画が法律となってから6カ月以上が経過したが、実際の運用はまだ本格的に動き出していない。議会は2025年6月に、Bill C-5(One Canadian Economy Act)を可決し、連邦政府がカナダの国益上重要とみなす事業の許認可を迅速化するためMajor Projects Officeを設置した。

現時点でMajor Projects Officeは、いずれの事業も受理していない。13件の候補のうちどれが迅速化の対象になるかはCabinetが最終判断する。そうなれば、選定された事業は連邦の事前承認を得て、「規制審査の焦点を『実施すべきかどうか(whether)』から、『どのように実施できるか(how)』へ移す」とされる。Cabinetがいつ作業を開始するかは不明だが、そこからは連邦の許認可を2年以内に取得するという構想である。

Nunavutにおける大規模インフラ事業の審査プロセスは、多くの場合7~10年を要する。B2Gold Goose Gold Mineは、連邦および準州の許認可、環境・水に関するライセンス、実現可能性調査などを含む10年に及ぶ取り組みを経て、9月に開山した。

Nunavut政府とNunavut Tunngavik Inc.は、迅速化の希望リストとして4つの「nation-building」事業――Qikiqtarjuaq港、Iqaluit水力発電事業、Kivalliq hydro-fibre link、Grays Bay road and port――を特定している。いずれも数十年にわたり検討が続いており、Qikiqtarjuaqの外洋港計画は1950年代にさかのぼる。

Nunavut Nukkiksautiit Corp.が主導するIqaluitの5億ドルの水力発電所建設事業は、当初見積もりより2年早い2028年に着工できる可能性がある。しかしCEO兼社長は、この水力発電所が迅速化されるとの見方を否定した。Major Projects Officeが支援できるのは連邦の許認可に限られるためだ。Nukkiksautiit Corp.のマネジャーは「建設を可能にするには、事業は[Nunavut Impact Review Board]のプロセスを経て、そこで承認を得なければならない」と述べ、「nation-building」事業リストに挙げられたからといって、事業が迅速化されることを意味しない」とした。

Major Project Officeの役割は、連邦と地域の許認可を調整し、承認が同時並行で進むようにすることにある。Nunavut Agreementの下では、連邦の北方問題担当大臣がNIRBの勧告について最終判断権を持つが、その権限には制約がある。Nunavut Agreementによれば、大臣は、事業を進めるべきでないという勧告を、当該事業が「国益または地域の利益において重要性を有する」と判断することで退けることができる。その場合、大臣は提案を審査委員会に差し戻し、再検討を求めなければならない。

Carneyが挙げた13件の事業(Iqaluitの水力事業を含む)は、Major Project Officeの迅速化制度に受理される保証はない。ただしMajor Projects Officeは、連邦省庁間での審査の調整を支援し、リスク低減に寄与することもできる。

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References

  1. 'Critical' infrastructure projects and programmes to be fast - tracked | Irish Legal News · irishlegal.com
  2. Iqaluit's hydro project and the limits of Carney's fast track | Spare News | pentictonherald.ca · pentictonherald.ca
  3. Iqaluit's hydro project and the limits of Carney's fast track - The Record · therecord.com