サンディエゴのラボ空室率、高水準続く 賃貸鈍化と賃料下落

サンディエゴのラボ市場では、31%が空室となるなど空室率が過去最高水準に近い状態にあり、募集賃料は15四半期連続で下落して1平方フィート当たり$5.55となった。第1四半期の賃貸成約面積は223,000平方フィートに落ち込んだ一方で、一部企業は新施設の開設や拡張を進めている。

サンディエゴのラボ空室率は過去最高水準に近い状態にある。 ラボスペースの31%が空室となるなか、賃料の下落と貸主側の優遇条件拡大を受け、一部の企業—海外企業を含む—が進出している。募集賃料は15四半期連続で低下し、1平方フィート当たり$5.55となっており、市場はなお回復局面にある。

サンディエゴ中心部の供給可能率と空室率は、過去4年間で大幅に上昇した。2021年第3四半期以降、市場指標は供給可能率4.2%、空室率2.2%という歴史的低水準から、供給可能率27.5%、空室率22.4%という過去最高水準に近い水準まで上昇している。サンディエゴではラボの30%が空室で、その背景にはダウンタウンの空室があり、同地区ではラボスペースのうち入居済みはわずか10%にとどまる。

第1四半期の賃貸活動全体は大きく落ち込み、成約面積は223,000平方フィートまで減少した。これは2025年の四半期平均450,000平方フィートをほぼ50%下回り、10年平均の580,000平方フィートも下回る水準である。2025年は上半期を通じて賃貸活動が低調だったが、下半期に大きく改善し、年間合計は約114万平方フィートとなった。これは10年平均を20%下回るものの、COVID-19前の歴史的な通常水準とはおおむね一致している。

内見活動の大半は30,000平方フィート未満の需要によるもので、現在の需要全体の75%超を占めている。市場には転貸可能スペースが大量に出ているにもかかわらず、2025年の取引件数は6件にとどまり、そのうち5件は6,000平方フィート未満だった。

より規模の大きいバイオテック企業は、Torrey Pines、Del Mar Heights、University Town Centerといった一等地の新築ビルへ移っている。3月にはIambic Therapeuticsが拠点面積を拡大し、Torrey PinesのクラスAビルに進出した。同じ月にSciTheraもLa JollaからTorrey PinesのクラスAビルへ移転した。

Del Mar Heightsにある10エーカーの新たなライフサイエンス研究キャンパス、Torrey Heightsは、第1四半期に稼働率100%に達した。Sorrento Mesaにある47エーカー、14棟から成るキャンパス、Alexandria Real Estate Tech Centerも同様に100%の稼働率となった。

地元の人材と高品質ラボスペースの価格に引かれ、海を越えてサンディエゴに拠点を構える企業もある。北京に拠点を置く創薬企業Biocytogenは3月、Sorrento Valleyに新オフィスを開設すると発表した。また、台湾・台北に本拠を置くBora Biologicsは1月、Sorrento Valleyで$30 millionの製造施設を開設した。

空室スペースの多くは、開発業者が急増する市場需要に対応するため急ピッチで建設を進めた2021年から2022年の建設ブーム期に完成した新築ビルに集中している。今後は資金調達環境の改善とテナント需要の回復に加え、市場で新規供給が見込みにくいことを背景に、供給可能率と空室率は安定化し、緩やかに低下していくとみられる。

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