サノフィ、ハドソンCEOを解任 後任に独メルクのガリホ氏、研究開発の立て直しへ
サノフィは業績不振と次世代新薬の開発遅延を理由にハドソンCEOを更迭した。後任には独メルクを率いたベレン・ガリホ氏が就任する。主力のデュピクセント特許切れ問題やワクチン事業の低迷など、山積する課題の解決が期待されている。
フランス製薬大手のサノフィは、ポール・ハドソン最高経営責任者(CEO)を解任し、その後任としてドイツのメルク(Merck KGaA)前CEOのベレン・ガリホ氏(65)を指名した。ハドソン氏の6年にわたる任期は、主力製品の特許切れ対策の遅れや、米国の反ワクチン政策による逆風の中で幕を閉じることとなった。ガリホ氏は4月後半に就任し、同社初の女性CEOとなる。
ハドソン氏は、主力薬「デュピクセント(Dupixent)」への過度な依存を脱却し、次世代の成長エンジンを構築する使命を帯びていたが、研究開発(R&D)の進展は予想よりも遅かった。デュピクセントは同社の売上の30%以上を占めており、2030年代初頭の特許切れを控えて後継薬の確保が急務となっている。
また、全売上の約5分の1を占めるワクチン事業も、米国のトランプ政権下での公衆衛生政策の変化や反ワクチン感情の高まりにより、売上が低迷している。株主へのリターンも競合のアストラゼネカやGSKに大きく差をつけられており、新CEOのガリホ氏には、R&Dの生産性向上と株価の立て直しという極めて重い課題が課せられている。