口腔内の炎症を分子レベルで検出するウェアラブルバイオセンサーを開発
テキサスA&M大学が開発した口腔内用バイオセンサーは、炎症マーカーTNF-αを超微量レベルで検出でき、歯周病の早期発見を可能にする。グラフェン-MXene技術と選択透過性ハイドロゲルにより、口腔環境でも安定した高精度測定を実現している。
テキサスA&M大学の研究チームが、口腔内の炎症バイオマーカーを分子レベルの精度で検出できるウェアラブル型の組織密着バイオセンサーを開発した。この研究成果は2026年2月15日付の学術誌『Science Advances』に掲載された。
このセンサーは、炎症の主要な指標である腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)を18.2フェムトグラム/mLという極めて微量なレベルで検出できる。参考までに、ウイルス感染では症状が出る段階で1,000万〜10億コピー/mLの濃度に達することを考えると、その感度の高さが際立つ。
センサーにはグラフェン-MXene複合素材が使用されており、特定のタンパク質のみと結合するプローブを備えている。タンパク質が結合すると電荷変化が生じ、これを測定することで検出を行う。外層には選択透過性ハイドロゲルが設けられ、不要な分子をフィルタリングする。また、組織密着型のハイドロゲルにより、会話や食事中でも安定して口腔内に装着できる設計となっている。今後は動物実験およびヒトを対象とした臨床試験が予定されている。