アルツハイマー病の脳内プラークを標的にしたCAR-T細胞療法を開発

がん治療に使われるCAR-T細胞をアルツハイマー病に応用する研究が進んでいる。レカネマブの成分を組み込んだT細胞をマウスに投与したところ、脳内のアミロイドプラークが減少した。安全性に配慮した「一過性」の発現手法が注目されている。

セントルイス・ワシントン大学のジョナサン・キプニス教授らのチームは、がん治療で用いられるCAR-T細胞療法を応用し、アルツハイマー病の原因とされるアミロイドβ()プラークを標的とする新しい免疫療法を発表した。

研究チームは、アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」の配列を基に、Aβを認識する人工受容体(CAR)を設計。これをCD4受容体を持つヘルパーT細胞に組み込んだ。マウス実験の結果、mRNAを用いて一時的にCARを発現させたT細胞を10日おきに3回投与したところ、脳の実質内にあるアミロイドプラークが効果的に除去されることが確認された。

従来のウイルスを用いた持続的なCAR発現は、過度な免疫活性化による神経変性のリスクが懸念されていたが、今回のmRNAを用いた「一過性」の発現手法は、安全性を高めつつ治療効果を得られる可能性を示唆している。研究チームは今後、CAR-T細胞がどのようにミクログリアなどの脳内免疫細胞を呼び寄せ、アミロイドを除去しているのか、その詳細なメカニズムの解明を進めるとしている。

Related Entities

Related Articles

References

  1. CAR T Therapy Non-Hodgkin Lymphoma Stem Cell Transplant - SurvivorNet · www.survivornet.com
  2. Remote-Controlled CAR - T Therapy : Advancing Safer Immunotherapy - Bioengineer.org · bioengineer.org
  3. A path to preventing cognitive impairment due to Alzheimer's disease - The Lancet · www.thelancet.com
  4. Could CAR-T Therapy Work for Alzheimer's Disease? | ALZFORUM · www.alzforum.org